ナルニアぁ?!



2006.03.25 (土)
PM:11:42:06



[ Theater ]


:0


:0


0603225_narnia.jpg
ヴァージンシネマズ六本木ヒルズに「ナルニア国物語第一章」を観に行った。ディズニーの実写映画で有名な絵本が原作。さてさて、一応、力が入っているような映画だし、大作だから、ある程度は楽しめるとは思っていたんだけど……。最低最悪の映画だった。酷すぎる。ただ金がかかっているだけで、不愉快にさせるだけの映画だった。僕の中では歴代ワースト一桁に入るねこれは。

さて、何が酷いっていうところをあげたらキリがない。だって、ストーリー酷すぎだもの。まあ、絵本だか童話だかが原作なんで、そう、ややこいストーリーなんて期待するものでは無いけれど、ただの、4バカ兄弟が人殺しの道具を持ってたいした理由もないのに戦争に参加して、殺しまくって、王様になって、動物虐待の日々を送り、元に戻るっていう話。タダのバカ。サンタクロース出てきて、子供に武器渡すし。なんなの?この考え方。正義とされているものは美しく描き、悪は醜くだしね。戦争から疎開した子供が、別の世界で戦争しているんだから、馬鹿げた話。
氷の女王のバックグランドもわからないので、なぜ、こんな事をしているのか?っていうのもないしね。さらには、最後に女王を倒すのは、主人公の子供達ではなく、単に、ライオンのアスランが、生き返ってかみ殺すという、なんとも、情けない結末。弟がお菓子につられて兄弟を裏切ったことも、他の兄弟は知らないしね。っていうか、お菓子食べたさと、兄貴へのちょっとした反発で、兄弟が死ぬかもしれない局面に協力するか?だって、そこまでの憎しみなんて、描かれてないし。説得力無い。

とにかく、一番イヤだったのは、戦争を逃れた子供が平気で戦争をすること。これは、許せない。戦いから逃れられない決定的な理由が必要。そして、主人公が子供なんだし、わざわざサンタクロースが出てきて、主人公にプレゼントをするんだから、何か、殺しの道具ではない、神秘的な力をもった道具をもらい、それらを駆使して、頭を使い、血を流さずに、解決するということにしてもらいたかった。長男が剣をもらい、襲ってきたオオカミを刺し殺して、ライオンのアスランにおまえは英雄になったとか、ワケわかんない事言われて…。

まあ、そんなアマちゃんじゃあ…という人もいると思うので、そんな子供っぽい要素は無しだとしても、兄弟達が精神的にも戦士としても成長していく過程が全く描かれていない。ただ、予言の人物として崇められ、タダそれだけの理由で兵士達はついてくる。それじゃあ、説得力ゼロ。良くあることかもしれないけど、最初はやはり、認めてもらえず、努力をすることで、信頼関係が生まれて、戦いの技術も身につけていく。そんな過程が必要だと思う。部下が長男を助けるシーンがあるけど、なんで、この人はここまでするの?みたいな。だって、この二人に、深い絆無いし…。

じゃあ、そんな事言っても、戦争は戦争、そういうのが良いんだって、っていうことにしても、まあ、酷い戦闘シーン。戦略もへったくれもない。女王自ら前線に出ていくし。死にに行っているようなもんだし。数の少ないアスラン軍の戦略もなんとなく描かれているけど、別に、なるほど!って思うほどのものではないし。

最後の最後に、王になり、大人になった兄弟が、ナルニアの世界に繋がっているタンスの入り口を思い出し、そこに、入るんだけど、よく考えたら、そんな大人になる前に、一度は戻ることを試すよね?どう考えたって。なんで、大人になるまでやらないの?タダのバカ?それに、その懐かしのタンスの入り口を思い出すシーンでは、鹿狩りしているし。動物たちと一緒に平和を取り戻すために戦ったハズなのに鹿狩り?なんだよそれ。

最後のオチは、タンスに戻って、大人まで過ごしたはずなのに、子供に戻って、元に戻るちゃうんだけど、そんな大人になるまで過ごした奴らが、子供の姿に戻って、日常に戻れるわけないじゃない。もし、簡単に日常に戻ってしまうなら、王になったのに、子供のまま育って、ろくな政治力も発揮せず過ごしてきたことになるじゃない?だって、記憶はそのままなんだから。

まあ、そんなわけで、酷い映画ですよ。酷すぎて、観た人と、酷い所を出し合いたいよ。































JT D-spec お客さま実感の声



映画ドラえもん『のび太の恐竜2006』