嫌われ松子の一生



2006.06.13 (火)
AM:01:45:11



[ Theater ]


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メディアージュのレイトショーで「嫌われ松子の一生」を観てきた。CM界の巨匠、中島哲也監督の作品。実のところ「下妻物語」は観ていないので(部屋にDVDは転がっているんだけど)それと比較ってことはないので、自然に見ることができた。

さて、感想を一言で言うと…つまらない。つまらないのですよ。作り手サイドからすれば、きっと、ものすごく大変だったとは思うのだけど、どう考えてもつまらないです。イイ所探そうと思ってもなかなかない。強いて言うなら予告編かな…。それと、木村カエラのオープニングはウザいが、本編の導入部分の数十秒ぐらいは、なんか期待させる感じだったのに…。本編の最初のほうも、ジャブとしては、面白くなりそうっておもったんだけど、その後は全然。まったく引っかかりません。観ていて辛い。辛いって、ストーリーとかそうのじゃなくて、映画としてつらい。まあ、中谷美紀はすごかったとは思うけど、だから何?って感じなワケで、面白くなくては意味がない。一体、この映画は何がしたかったのだろう?

ミュージカルっぽいとか、PVの寄せ集めっぽいとか聞いていたけど、それにしても、ミュージカルとしては、同じ構図ばっかで、なんか、大人数が歌って踊るみたいなそういうのもないし、PVとしては、これまた同じような感じで単調。一個一個を別々に違うときに観ていたらそうは思わないかもしれないけど、それが一緒にくっついたら、すごくリズムが単調なの。きつい。飽きる。カット割り、シーンがすごく多くてハイスピードに展開しているハズなのに、ダルい。

で、画面にしても、僕は「ママ新発売」がすごく印象に残っていて好きなのだけど、この映画に関しては、なんだか画面も汚いし、同じ様な演出だし、繰り返しの演出は狙っているのかもしれないけど、心地悪いリピートなんだよね。ダメなミニマルテクノ。もしかしたら、DVDでTV画面で観たらキレイだったりするのかもしれないけど、映画館に観に行っている以上、それはあまり意味ないし…。何かと言えばキラキラとお花みたいなのも、どうかと思うし。

音楽にしても、なんか、今風の曲やら古典的なものやらが混ざっていて、もっと、曲にポリシーを持って欲しかった。何でもアリ的で、なんなのよって感じ。音楽のセンスがイイって感じにはとうてい思えません。

じゃあ、ストーリーとか、物語の展開はどうか?と言えば、もちろん53年間を描くとしたら、どうしてもテンポアップして見せていくことが大前提になるわけだけど、それにしても、現代のシーンが多いし、ぱっぱぱっぱ進むハズなのに、テンポが悪い。テンポが悪いというか、リズム感が無い。じゃあ、ストーリーは?と言えば、まあ、泣く人がいるっていうのはわかる気がするけど、なんだか、ちょっと面白可笑しく進んでいるのに(たいして面白くもないんだけど)最後の方はなんか、急に泣かそう泣かそうっていう雰囲気にもっていっているし、悲惨なはずの松子の晩年の見た目とか、太って悲惨なようで、顔のメイクはさほど悲惨でもないし。人と接点を持たないようにしていたのに、持とうと気持ちが変わり、接点を持った人に殺される…っていうのもまあ、うーんそんな感じ。最後の方になると、あの、クセでなってしまうと言う顔も出てこないし。最後はあの顔で死ねばよかったのに。その後も、さらっと終われば、じわーっと寂しく終われるのになんか余計なみんな登場みたいなシーンがあって、ダルいダルい。

結局、こうなってしまうと、30秒にかけてきた人は短いものが一番イイみたいなことになってしまう。長くても15分とか30分とか。もちろん、この映画だけで全てが評価されることではないけれど、ここまでつまらないとは思いませんでした。ちょっとしたショックです。

でも、この映画をべた褒めしている人も多いのは事実だし、ストーリーとオーバーラップしてはまってしまい涙する人もいると思うのでそれはそれでイイのではないかと。僕にはひっかかるところが無かったということか。全然、僕にはダメでしたこの映画は。































陽気なギャングが地球を回す



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