どうも、北米では興行的に失敗をしているらしく、日本でも実のところウケがいいのかどうかというと難しいところです。実際、書き込みなどでは評価の低い部分も結構あるみたいなので…。先にエンタテイメント性に優れた…と書いたけど、良くも悪くも、このベースとなっている宗教やテロ、そしてその土壌であったり複雑で特に日本人には余り理解の出来ない深い問題というのを、かなり単純化し解りやすくしているところは、リドニー監督らしさが出ています。こういうのが嫌いという人も結構いると思ますが映画というのは短い時間のもだから、何でもかんでも盛り込もうというのは難しいもの。どこかを削ってどこかを活かさなくてはいけないのでバランス感覚が重要だと僕は思います。
そういう意味では非常にバランス感覚が良く、飽きさせないそして、痛いものはいたく感じ、熱いものは熱く感じ、人は人として感じるものに仕上がっていると思います。こういう映画をみると本当に英語がちゃんと解ればなーと思うのですが、ラッセル・クローの演技力は本当に凄い。先に挙げた映画で同じ役者に見えません。ディカプリオは毎度おなじみな感じのしゃべり方だったのですが、今回はかなりいい感じにハマってます。しかし、どうも英語のよく解らない僕でも今回の字幕はイマイチなものでした。細かいニュアンスが全く解らなく、どうも言葉が堅い。なんか違うんだよなーと思うんだけどどう違うかは解らないのでもどかしかったです。
CIA幹部の冷酷で賢くそれでいて典型的なアメリカ人の顔をもつホフマン、ヨルダン諜報部のハニ、物語の中では一番人情味のあるCIA工作員フェリスと嘘の絡み合いを楽しんではいかがでしょうか。
→ワールド・オブ・ライズ